就学前に子どもの発達特性に気づけるきっかけとして、近年広がりつつあるのが「5歳児健診」です。1歳6か月児健診や3歳児健診と違い、比較的新しい制度のため、存在自体を知らない保護者も少なくありません。
5歳児健診とは
**5歳児健診とは、5歳前後の子どもを対象に、発達特性や生活習慣の状況を確認する健康診査です。**こども家庭庁の後押しにより、令和6年度(2024年度)以降、全国的な実施拡大が進められています。5歳という年齢は、言葉の理解や社会性が大きく発達する時期であり、自閉スペクトラム症・ADHD・知的発達症などの発達特性が見え始めやすいタイミングとされています(こども家庭庁)。
1歳6か月児・3歳児健診との違い
**ここで知っておきたい重要な点があります。1歳6か月児健診・3歳児健診は母子保健法により市町村に実施が義務付けられている法定健診ですが、5歳児健診は法律上の義務ではありません。**あくまで自治体が任意で実施する健診です。
そのため実施率にも大きな差があります。
| 健診 | 法的位置づけ | 実施率の目安 |
|---|---|---|
| 1歳6か月児健診・3歳児健診 | 母子保健法で市町村に義務 | 約95%(ほぼ全国で実施) |
| 5歳児健診 | 法律上の義務なし(任意) | 令和3年度時点で公費補助ありの実施は約15% |
**こども家庭庁は、令和10年度(2028年度)までの全国実施を目標に、財政支援を通じて自治体への導入を促しています。**現時点ではまだ全国一律に整備されているわけではないため、お住まいの自治体で実施されているかどうかは個別に確認が必要です。
健診の内容
自治体によって内容に差はありますが、一般的に次のような項目を確認します。
- 身体発育の状況
- 基本的な生活習慣(睡眠、食事、排泄など)
- メディア(テレビ・スマートフォン等)の利用状況
- 社会性や行動面の発達
多くの自治体で、幼稚園・保育園等での様子も踏まえた集団健診の形式(実施自治体の約7割)や、園医が個別に確認する方式(同約4割)などで行われています。
よくある質問
Q. 5歳児健診はどこで受けられますか?
お住まいの市区町村の母子保健担当窓口(保健センター等)に確認するのが確実です。実施している場合、通っている幼稚園・保育園を通じて案内が来ることもあります。
Q. うちの自治体では実施していません。どうすればいいですか?
5歳児健診がまだ実施されていない地域でも、発達に気になる点があれば、自治体の発達相談窓口や発達障害者支援センター、かかりつけの小児科に相談することができます。就学前の相談先として、こうした窓口も活用できます。
Q. 健診で「様子を見ましょう」と言われました。何もしなくていいですか?
「様子を見ましょう」という判断も一つの結果です。気になる点が続く場合は、自治体の発達相談や、就学に向けた相談窓口に改めて相談することができます。就学後の学びの場については特別支援学級とは?、通級指導教室を利用した保護者の体験談も参考にしてください。
相談先
- 発達障害者支援センターの解説は発達障害者支援法とは?
- 就学後の学びの場は特別支援学級とは?
- 発達特性全般の体験談は発達特性・グレーゾーンと不登校まとめ
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