発達特性のある子どもへの関わり方に悩んだとき、選択肢の一つになるのが「ペアレント・トレーニング」です。専門的な名前から身構えてしまいがちですが、実際には診断の有無を問わず利用できる、実践的なプログラムです。
ペアレント・トレーニングとは
**ペアレント・トレーニングとは、子どもへの肯定的な関わり方を学び、保護者自身の心理的なストレスの軽減や、子どもの適切な行動を後押しすることを目的とした、保護者向けのプログラムです。**行動療法の考え方をベースに、講義とグループミーティングを組み合わせた形式が一般的です。
厚生労働省のガイドブックでは、**「発達障害の診断の有無にかかわらず、子どもへのかかわり方を学びたいと考える保護者に広く適用できる」**と位置づけられています。「診断がついていないから利用できない」と諦める必要はありません。
プログラムの内容
一般的なプログラムは、次のような要素で構成されています。
- 講義: 子どもの行動の背景にある考え方や、基本的な関わり方の技法を学ぶ
- グループミーティング: 「叩かずに対応する」など具体的な目標を保護者同士で共有し、家庭での実践方法を一緒に考える
- 実践と振り返り: 家庭で試した結果を次回のミーティングで共有し、対応方法を見直す
プログラムの形式は複数あり、回数や進め方が異なります(例:全10回で行う形式、6〜8回程度の短期集中型の形式など)。実施団体によって内容は異なるため、参加を検討する際は事前に確認することをおすすめします。
期待できる効果
厚生労働省の資料では、次のような効果が示されています。
- 設定した目標行動を子どもが身につけやすくなる
- 保護者自身の抑うつ傾向が改善する
- 保護者が子どもとの関わり方について具体的な技術を得られる
子ども自身を直接指導するプログラムではなく、保護者の関わり方を変えることを通じて、間接的に子どもの変化を後押しするという点が特徴です。
どこで受けられるか
地域によって実施状況は異なりますが、一般的に次のような窓口で情報を得られます。
- 発達障害者支援センター
- 児童発達支援センター
- 自治体の保健センター・子育て支援課
- 一部の医療機関(児童精神科等)
**無料で受けられる自治体主催のプログラムもあれば、医療機関・民間団体が有料で提供しているプログラムもあります。**費用や開催時期は地域・実施団体によって異なるため、まずは近隣の発達障害者支援センターや自治体の窓口に問い合わせることをおすすめします。
不登校の子どもとの関わり方全般の悩みは不登校の子への親の対応まとめ、発達特性についての体験談は発達特性・グレーゾーンと不登校まとめもあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 発達障害の診断がありませんが、参加できますか?
診断がなくても参加できるプログラムが多くあります。「子どもへの関わり方を学びたい」という動機があれば対象になり得るため、まずは近隣の実施窓口に問い合わせてみてください。
Q. 一人で参加するのは不安です。
多くのプログラムは複数の保護者が一緒に参加するグループ形式で、同じ悩みを持つ保護者同士で経験を共有できる場でもあります。個別相談形式のプログラムもあるため、不安な場合は事前に形式を確認することができます。
Q. すぐに効果が出ますか?
行動の変化には時間がかかることが一般的です。プログラムの多くは数回〜十数回にわたって継続的に行われ、少しずつ関わり方を調整していく設計になっています。焦らず取り組むことが大切です。
相談先
- 発達障害者支援センターの解説は発達障害者支援法とは?
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