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生活保護とは?8つの扶助・申請の流れ・子どもの教育への影響を解説

経済的な困窮が不登校の背景にあるとき、最後のセーフティネットとなる「生活保護」制度について、8種類の扶助の内容、申請の流れ、子どもの高校・大学進学への影響を厚生労働省の情報をもとに解説します。

ふとうこうナビ編集部公開 編集方針

このサイトでは就学援助制度特別支援教育就学奨励費など、経済的な支援制度をいくつか紹介してきましたが、その基準の目安としてたびたび登場するのが「生活保護」です。生活の困窮が不登校の背景にあるご家庭のために、制度の内容を整理します。

生活保護とは

**生活保護とは、生活に困窮するすべての国民に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的とした制度です。**生活保護法に基づき、国が定める基準に沿って、お住まいの自治体の福祉事務所が実施します(厚生労働省)。

8種類の扶助

生活保護は、必要に応じて次の8種類の扶助のうち、一つまたは複数が支給される仕組みです。

扶助の種類 内容
生活扶助 食費・衣類・光熱水費など、日常生活に必要な費用
住宅扶助 家賃・地代など、住まいに必要な費用
教育扶助 義務教育を受けるために必要な学級費・教材費・給食費など
医療扶助 病気やけがの治療にかかる費用
介護扶助 介護保険サービスの利用にかかる費用
出産扶助 出産にかかる費用
生業扶助 就労に必要な技能の習得にかかる費用など
葬祭扶助 葬祭にかかる費用

不登校のお子さんがいる世帯にとって特に関係が深いのは、義務教育にかかる費用をまかなう「教育扶助」です。

申請の考え方(4つの前提)

生活保護は「最後のセーフティネット」と位置づけられており、申請にあたっては次の4点を活用することが前提とされています。

  1. 資産の活用: 現金・預貯金・保険・不動産など、生活のために活用できる資産がある場合は活用する
  2. 能力の活用: 働くことができる能力がある場合は、その能力に応じて働く
  3. あらゆる制度の活用: 年金や各種手当など、他の制度で受けられる給付があれば、それを先に活用する
  4. 扶養義務者からの扶養: 親族からの援助が受けられる場合は、それを優先する

**ただし、これらの条件を満たさないと申請すらできない、というわけではありません。**まずは福祉事務所や自治体の生活困窮者自立支援窓口に相談することが第一歩です。

子どもの進学への影響

**高校進学については、生活保護を受給しながらの就学が認められています。**1970年に高校進学率が8割を超えたことを背景に、生活保護世帯の子どもも高校に通いながら保護を受けられるようになりました。

一方で、**大学等への進学については、現在も「世帯分離」という手続きが必要です。**世帯分離を行うと、進学した本人は世帯の生活保護から外れ、世帯としての生活扶助費が減額されるため、本人はアルバイト収入や奨学金で学費・生活費をまかなう必要があります。国の「修学支援新制度」による給付型奨学金や授業料減免を利用できる場合もありますが、上限があり、不足分は自己負担になることがあります。

よくある質問

Q. 生活保護を受けると、子どもの学校生活に何か制限がありますか?

学校生活そのものに制限はありません。教育扶助により、学級費・教材費・給食費などの義務教育にかかる費用が支給されます。修学旅行費なども対象になる場合があるため、詳細は福祉事務所の担当者(ケースワーカー)に確認してください。

Q. 持ち家や車があると申請できませんか?

一律に不可というわけではありません。資産の活用が前提とされていますが、個別の事情(生活に不可欠な資産かどうかなど)によって判断されます。まずは福祉事務所に相談することをおすすめします。

Q. 生活保護を受給していなくても、就学援助などの支援は受けられますか?

はい。就学援助制度は、生活保護を受給していなくても、「生活保護に準ずる程度に困窮している」と認められれば利用できる「準要保護者」の枠があります。生活保護の受給は前提条件ではありません。

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