不登校の対応は、どうしても親——とくに母親——に負担が集中します。朝から晩まで気を張り、情報も一人で集め、周囲には言いづらい。そうして消耗していく保護者の姿が、note.com などのブログには数多く綴られています。この記事では、親自身が消耗しないための工夫に焦点を当てました。内容はいずれも各ブログの要約(意訳)です。
なお、こども家庭庁によると令和6年度の小中学校の不登校児童生徒数は約35.4万人で、12年連続の増加・過去最多です(こども家庭庁)。親が孤立しやすい状況は、多くの家庭に共通しています。
「一人で頑張るのをやめる」が転機になる
多くのブログで転機として語られるのが、一人で抱えるのをやめた瞬間です。
- 「自分が何とかしなきゃ」と朝から晩まで気を張り続けて限界に近づいたが、「もう一人で頑張るのをやめよう」と決めて外部機関に相談し家族に協力を求めたことで、初めて立ち直れた、という記録があります(限界を感じる母親へ)。
- 付き添い登校に約1年疲弊した末に「待つ」ことの大切さと、第三者のサポートが孤独感の解消に不可欠だと痛感した、という記録もありました(付き添い登校の母の疲労)。
小さなセルフケアから始める
セルフケアは、大げさなことでなくていい——という声が共通していました。
- カフェタイム、睡眠優先、運動、達成の記録など、実行可能な習慣で孤立感が和らぎ自己肯定感が戻った、という記録があります(メンタルを保つために試してよかった10の習慣)。
- 働き方を変えて子どもとの時間が増えたら会話が増え、「あの決断をして本当に良かった」と実感した、という母親の記録もありました(不登校になって働き方を変えた)。
親の会・コミュニティに救われた
「親の会は怖い」「時間がなくて行けない」という心理的・物理的な壁を感じつつ、実際に参加すると救われた、という体験が多くありました。
- 通信制高校の親の会で「別の道を一緒に考えることが大切」という言葉を聞き、子育て観が変わって親子関係も改善した、という記録があります(『親の会』で心が軽くなった話)。
- 自治体主催の保護者交流会で「親として〜すべき」という思い込みから解放された、という記録もありました(札幌市の保護者交流会の案内が嬉しい)。
- 山村への移住など、学校以外の居場所・環境の選択肢を持つことで気持ちが楽になった、という記録もあります(学校以外の選択肢や居場所を持つ)。
「同じ立場の人が他にもいる」と知ることが、孤立感を解く一番の力になる——というのが、多くのブログに共通するメッセージでした。親の会・NPOについては不登校の相談先まとめの「当事者コミュニティ」の項でも触れています。
今日から始められるセルフケアのヒント
体験談から読み取れる、すぐに取り入れられる小さな工夫です。
- 1日5分の「自分だけの時間」を確保する。 カフェタイム、散歩、好きな音楽を聴くなど、大掛かりでなくていいので、意識的に自分のための時間を作ります。
- 「できたこと」を記録する。 「今日は子どもと笑えた」など、小さな達成を書き留めることが、自己肯定感の回復に役立つという声が複数ありました。
- 親の会は「重い」場所ではないことが多い。 参加前は身構えがちですが、体験談では「行ってみたら話を聞くだけで良かった」「無理に発言しなくていい雰囲気だった」という声が目立ちます。
- オンラインの親の会から試してみる。 対面が難しい場合、オンラインサロンやSNS上のコミュニティから始める方法もあります。オンラインでつながった保護者の体験談も参考にしてください。
よくある質問
Q. 親の会に参加するのが怖いです。何を話せばいいかわかりません。
多くの親の会は、話したくないことを無理に話す必要はなく、他の参加者の話を聞くだけの参加も歓迎されています。体験談でも、最初は聞くだけのつもりで参加した人が多くいました。
Q. 忙しくて親の会に行く時間がありません。
体験談にもあるように、オンラインの親の会やSNSコミュニティであれば、隙間時間での参加も可能です。まずは自治体の教育相談窓口に、近隣の親の会の情報がないか問い合わせてみることもできます。
参考にしたブログ(保護者の体験)
- 不登校の子どもに疲れた…限界を感じる母親へ
- 付き添い登校の母の疲労|不登校で変わったのは私
- 不登校の親がメンタルを保つために試してよかった10の習慣
- 不登校になって働き方を変えた|自閉症の女の子の子育て
- 通信制高校の『親の会』で心が軽くなった話
- 不登校の心配のある児童生徒の保護者交流会(札幌市)の案内が嬉しい
- 学校以外の選択肢や居場所を持つ|子どもの不登校で学んだこと#28
相談先
親自身のつらさも、相談していい対象です。自治体の教育相談窓口では保護者の相談も受け付けており、親の会やオンラインコミュニティも各地にあります。**窓口まで出向くのが難しい場合は、家庭を訪問してくれる「家庭教育支援チーム」がある地域もあります。**詳しくは家庭教育支援チームとは?をご覧ください。
- 訪問型の相談支援は家庭教育支援チームとは?
- 相談先の全体像は不登校の相談先まとめ
- お住まいの自治体の窓口は自治体から相談先を探す