「病院に連れて行くべきなのか」——不登校が長引くと、多くの保護者が一度は考える問いです。しかし受診には「子どもを病人扱いすることにならないか」という迷いがつきまとい、いざ決心しても予約が取れない、という現実もあります。
この記事では、保護者自身が書いた体験ブログ7本を実際に読み、医療機関・カウンセリングの受診をめぐる悩みと経験を整理しました。文中の内容はいずれも各記事の要約(意訳)であり、原文はリンク先でお読みいただけます。受診の目安に迷うときは、厚生労働省の「こころもメンテしよう」ご家族向けページも参考になります。
① 受診を決めるまでの迷い
- 「病院送り」という受け取られ方をさせたくない。 元高校教諭の保護者は、医療機関やカウンセリングの紹介が「あなたは治療が必要な状態」というメッセージとして子どもを傷つけないよう、伝え方に細心の注意が要ると綴っています(子どもの不登校は親も辛いのよ…)。
- 受診して「初動を間違えた?」と問われ、自責が深まった。 医師の一言で「もっと早く病院に来るべきだったのか」と揺れた経験や、医師が学校復帰を前提に指導するのではという心配を記録したブログがあります(不登校親、子どもを病院へ連れていく。)。
- 発達特性との関係をどう受け止めるか。 発達障害の診断を受けている子どもの「行きたくない」を、甘えなのか本当の困難なのか見極めようと試行錯誤する記録もあります(学校に行きたくないんだってさ)。発達特性と不登校の関係は発達特性・グレーゾーンと不登校でも整理しています。
② 予約が取れない・「治る」ものではないという現実
- 児童精神科の予約は数ヶ月〜年単位の待ち。 元教員の保護者は、児童精神科や療育センターの予約が1〜2年先という地域の実情と、待つ間に状況が動いていく不安を綴っています。あわせて、不登校は薬で「治す」ものではなく年単位で回復を待つものだった、という認識の変化も記録されています(不登校って、治るもんじゃないから)。
- 通院と薬が続く中での揺らぎ。 メンタルクリニックへの通院・服薬が続く日々の疲れと迷いを、飾らず吐き出した記録もあります(【不登校児の母日記】)。
③ カウンセリングは「期待の設定」で満足度が変わる
- 懐疑から入って、効果を実感した例。 「受けたところで何が変わるのか」と半信半疑で受けたスクールカウンセリングで、カウンセラーが子どもの気持ちを5W1Hで丁寧に分解してくれ、「言葉にして分けると対策が立てやすくなる」と実感した記録があります(「スクールカウンセリング」を受けてみたら)。
- 資格があっても、わが子のこととなると難しい。 カウンセラー資格を持つ母親が、自分の子どもの不登校の前では無力感に沈んだ日を記録しており、専門知識と親としての感情は別物であることがうかがえます(不登校だっていいんだよ…)。
スクールカウンセラーや公的相談窓口の使い分けは不登校の相談先まとめをご覧ください。
悩み別・相談先の目安
| よくある悩み | 相談先の目安 |
|---|---|
| 受診すべきか迷っている | スクールカウンセラー、自治体の教育相談(受診の要否から相談可) |
| 予約が取れない | かかりつけ小児科(紹介・つなぎ)、保健センター |
| 本人が受診を拒否する | まず親だけで相談(多くの医療機関・相談窓口で可能) |
| 身体症状(朝起きられない等)がある | 小児科、起立性調節障害まとめ |
具体的な窓口の住所・電話番号は自治体から相談先を探すからご覧ください。
受診を検討するときの進め方
体験談から読み取れる、受診への抵抗感を減らすための工夫です。
- 「病院送り」という伝え方を避ける。 医療機関の紹介が「あなたは異常」というメッセージにならないよう、「専門家に話を聞いてもらう」といった伝え方を工夫した記録が複数ありました。
- 予約の待ち時間を見込んで早めに動く。 児童精神科の予約は数ヶ月〜年単位の待ちになることも珍しくありません。受診を検討し始めた時点で、まず予約だけ入れておく方法もあります。
- 本人が受診を拒否する場合は、まず親だけで相談する。 多くの医療機関や相談窓口は、保護者のみの相談にも対応しています。
- 「治す」ではなく「伴走してもらう」と捉える。 不登校は薬で短期間に治るものではなく、年単位で回復を見守るものだという認識の変化が、複数の体験談で気持ちを楽にしていました。
よくある質問
Q. 児童精神科の予約がどこも数ヶ月待ちです。それまで何もできませんか?
予約を待つ間も、スクールカウンセラーや自治体の教育相談、かかりつけの小児科に相談することができます。緊急性が高い場合は、より早く対応可能な医療機関を紹介してもらえることもあります。
Q. カウンセリングを受けても効果を感じません。合っていないのでしょうか?
体験談にもあるように、カウンセラーとの相性や期待値の設定によって満足度は大きく変わります。一人のカウンセラーで効果を感じられない場合、別の窓口や担当者に変えることも選択肢の一つです。
参考にしたブログ
- 不登校親、子どもを病院へ連れていく。
- 【不登校児の母日記101】ぐちぐち
- 不登校って、治るもんじゃないから #不登校の親 5
- 【不登校】「スクールカウンセリング」を受けてみたら、「分ける」ことの大切さを知った。
- 子どもの不登校は親も辛いのよ…
- 不登校だっていいんだよ…(母として無気力だった日)
- 学校に行きたくないんだってさ