指定校変更区域外就学転校

引っ越さずに学校を変える「指定校変更」「区域外就学」とは?いじめ・不登校での利用を解説

いじめや不登校を理由に、引っ越しをせずに公立の別の学校に変わる制度「指定校変更」「区域外就学」を解説します。同じ市町村内で変える場合と、別の市町村の学校に通う場合の違い、手続きの流れを文部科学省の情報をもとに整理しました。

ふとうこうナビ編集部公開 編集方針

いじめや不登校がきっかけで「環境を変えたい」と考えたとき、必ずしも引っ越しが必要とは限りません。公立小中学校には、住所を変えずに別の学校に通える制度があります。不登校からの引っ越し・転校の体験談とあわせて知っておきたい、この制度を解説します。

指定校変更とは(同じ市町村内で学校を変える)

**指定校変更とは、同じ市町村内で、教育委員会が指定した学校から別の公立学校に変更できる制度です。**学校教育法施行令第8条に基づき、「市町村の教育委員会は、相当と認めるときは、保護者の申立てにより、その指定した小学校、中学校又は義務教育学校を変更することができる」とされています(文部科学省)。

認められる理由として、いじめへの対応や通学の利便性、部活動などが挙げられており、**いじめや不登校への対応も、変更が認められる理由の一つとして位置づけられています。**文部科学省は「いじめ、不登校等に関連した指定校変更」の事例集も公開しています。

区域外就学とは(別の市町村の学校に通う)

**区域外就学とは、住所はそのままで、他の市町村の学校に通える制度です。**学校教育法施行令第9条に基づき、受け入れ先の教育委員会が承諾し、住所地の教育委員会と協議したうえで認められます(文部科学省)。地方への一時的な移住や、二拠点生活で市町村間を行き来する場合などが典型的な例として挙げられています。

2つの制度の違い

指定校変更 区域外就学
変更の範囲 同じ市町村内の学校 別の市町村の学校
根拠法令 学校教育法施行令第8条 学校教育法施行令第9条
主な手続き 保護者が市町村教育委員会に申立て、委員会が承認 受け入れ先の教育委員会の承諾+両教委の協議
転居の要否 不要 不要

**どちらも「引っ越さずに」学校を変えられる点が共通しています。**いじめが原因で今の学校に通いづらい場合、まず検討しやすいのは同じ市町村内で完結する指定校変更です。

一般的な手続きの流れ

  1. 在籍校の校長・担任、またはスクールカウンセラーに事情を相談する
  2. 学校長が教育委員会に相談し、保護者・本人と教育委員会の面談が行われることが多い
  3. 学校長の意見(副申)を添えて、保護者が教育委員会に申立てを行う
  4. 教育委員会が実情を調査したうえで、可否を決定する

**手続きの詳細や認められる基準は市町村ごとに異なります。**まずは在籍校か、お住まいの教育委員会の学務課等に相談することをおすすめします。学校とのやりとり全般については学校とのやりとりまとめも参考にしてください。

よくある質問

Q. 指定校変更をすれば、必ず不登校が解消しますか?

指定校変更は、あくまで環境を変える一つの選択肢であり、変更したからといって必ず登校できるようになるとは限りません。不登校からの引っ越し・転校の体験談でも、環境を変えてうまくいった例とそうでない例の両方が語られています。

Q. 引っ越し(転校)と指定校変更・区域外就学は何が違いますか?

引っ越しを伴う転校は、実際に住所を移すことで学区そのものが変わります。指定校変更・区域外就学は、住所を変えずに通う学校だけを変える制度である点が異なります。生活基盤を変えずに環境を変えたい場合の選択肢になります。

Q. いじめが理由の場合、どのくらいの期間で変更できますか?

自治体や状況によって異なります。緊急性が高い場合は早期の対応が求められることもありますが、一般的には学校・教育委員会との相談や調査の期間が必要です。まずは早めに担任やスクールカウンセラーに相談することをおすすめします。

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