合理的配慮障害者差別解消法内閣府

「合理的配慮」とは?障害者差別解消法にもとづく学校への配慮のお願い方を解説

感覚過敏やイヤーマフの使用許可など、学校に「合理的配慮」をお願いする場面が増えています。根拠となる障害者差別解消法の内容、公立学校と私立学校・フリースクールでの義務の違い、2024年の法改正を公式情報をもとに解説します。

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感覚過敏対策のイヤーマフの使用や、教室以外での学習など、学校に個別の配慮をお願いする際によく使われるのが「合理的配慮」という言葉です。このサイトの複数の記事で触れているこの言葉の法的な根拠を整理します。

障害者差別解消法とは

**障害者差別解消法(正式名称:障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)は、平成28年(2016年)4月1日に施行された法律です。**障害を理由とする「不当な差別的取扱い」を禁止するとともに、「合理的配慮の提供」を求めることで、障害の有無にかかわらず共に生きる社会(共生社会)の実現を目指しています(内閣府)。

合理的配慮とは何か

合理的配慮とは、障害のある人やその家族などから「社会的障壁を取り除いてほしい」という意思の表明があった場合に、実施に伴う負担が過重でない範囲で、必要かつ合理的な対応を行うことを指します。学校の場面でいえば、例えば次のような対応が考えられます。

  • 感覚過敏のある子どもに、イヤーマフの着用や座席位置の配慮を認める
  • 教室に入りづらい子どもに、別室での学習機会を用意する
  • 板書が苦手な子どもに、タブレットでの記録を認める

感覚過敏対策の実例は感覚過敏対策グッズの体験談、発達特性全般の配慮は発達特性・グレーゾーンと不登校まとめでも触れています。

公立学校と私立学校・フリースクールでの違い

ここで知っておきたいのが、合理的配慮の提供義務は、施設の種類によって重みが異なるという点です。

合理的配慮の義務の程度
公立学校(国・地方公共団体=「行政機関等」) 法律の施行時(2016年4月1日)から法的義務
私立学校・フリースクール等の民間事業者 2024年4月1日の改正法施行まで努力義務、以降は法的義務

つまり、公立学校は2016年の法施行当初から、合理的配慮の提供が法的な義務とされています。私立学校やフリースクールなどの民間事業者についても、令和3年(2021年)の法改正により、令和6年(2024年)4月1日から法的義務に強化されました(内閣府)。

お願いするときのポイント

  • 具体的な困りごとと、望む対応をセットで伝える。「感覚過敏があるので、イヤーマフの着用を許可してほしい」のように、困りごとと対応案を具体的に伝えると検討してもらいやすくなります。
  • 「意思の表明」が起点になる。 配慮は自動的に提供されるものではなく、本人・保護者からの申し出が前提です。まずは担任や特別支援教育コーディネーターに相談することが第一歩になります。
  • 「過重な負担」の範囲では調整が必要。 学校の設備や体制上、要望どおりにいかない場合もあります。その場合も、代替案を一緒に検討してもらうことができます。

よくある質問

Q. 「合理的配慮」をお願いしても、学校に断られたらどうすればいいですか?

まずは断られた理由(過重な負担にあたるのか、単に前例がないだけなのか)を確認することが大切です。学校の対応に納得できない場合は、教育委員会の相談窓口に相談する方法もあります。

Q. 診断書がないと合理的配慮をお願いできませんか?

法律上、診断書の提出が必須の要件とはされていません。ただし、学校側が配慮の必要性を判断する材料として診断書や検査結果の提示を求められることもあります。詳しくはWISC検査・発達検査を受けさせるかの体験談も参考にしてください。

Q. 発達障害者支援法と障害者差別解消法はどう違いますか?

発達障害者支援法は発達障害に特化して早期発見・支援体制を定めた法律です。障害者差別解消法は、発達障害に限らずすべての障害を対象に、差別の禁止と合理的配慮の提供を定めた、より広い枠組みの法律です。

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