校内教育支援センターとは、自分のクラスには入りづらいものの学校までは来られる児童生徒が、在籍校の中の「別室」で学習したり過ごしたりできるようにした校内の居場所のことです。「校内サポートルーム」や「スペシャルサポートルーム」(東京都)など、自治体・学校によって呼び名はさまざまです。
名前がよく似ている「教育支援センター(適応指導教室)」とは別のものなので、この記事で違いを整理します。
校内教育支援センターの基本
校内教育支援センターは、教室に入りづらい児童生徒が在籍する学校の中に設けられた支援スペースです。落ち着いた環境で自分のペースで学習できるよう、空き教室などを活用して整備されます。
文部科学省が令和5年3月に公表した不登校対策「COCOLOプラン」では、不登校の児童生徒が学びたいと思ったときに学べる環境づくりの一つとして、校内教育支援センターの設置促進が掲げられました(文部科学省 COCOLOプラン)。これを受けて、支援員の配置など国の予算による後押しも進んでいます。COCOLOプラン全体の内容はCOCOLOプランとは?で解説しています。
部屋には学校の教員のほか、自治体によっては専任の支援員やスクールカウンセラーが関わり、次のような過ごし方が想定されています。
- 自分のペースでの学習(プリント・タブレット教材など)
- オンラインでの授業配信の視聴
- 教員・支援員との面談や相談
- 慣れてきたら短時間だけ自分の教室に行ってみる、といった段階的な挑戦
「教育支援センター」との違い
| 校内教育支援センター | 教育支援センター(適応指導教室) | |
|---|---|---|
| 場所 | 在籍している学校の中 | 学校の外(教育委員会が設置する施設) |
| 主な対象 | 学校までは来られるが教室に入りづらい子 | 学校自体に登校が難しい子 |
| 設置者 | 各学校(自治体の支援あり) | 市区町村などの教育委員会 |
| 呼び名の例 | 校内サポートルーム、スペシャルサポートルーム | 適応指導教室、○○教室など施設ごとの愛称 |
学校の外にある教育支援センターの仕組みは、教育支援センター(適応指導教室)とは?で詳しく解説しています。
出席の扱いはどうなる?
校内教育支援センターは在籍校の中にあるため、そこで過ごした日は基本的に「登校した日」として扱われます。学校外の施設を利用する場合のような「指導要録上の出席扱い」の手続きを経る必要がない点は、保護者にとって分かりやすいポイントです。
ただし、教室での授業と同じ内容が受けられるとは限らず、評価(成績)の付け方は学校の判断によります。気になる場合は担任や学年主任に確認してください。保健室登校・別室登校との関係は別室登校・保健室登校まとめも参考になります。
利用したいときの流れ
- 担任またはスクールカウンセラーに相談する。 校内教育支援センターが設置されているか、どんな運用かは学校ごとに異なります。
- 見学・体験をする。 本人が安心できる場所かどうか、短時間の利用から試すケースが多いです。
- 過ごし方を学校と相談して決める。 利用する曜日・時間帯、学習内容、教室復帰を目指すかどうかなどを本人の状態に合わせて調整します。
設置されていない学校もまだあります。その場合は、市区町村の教育支援センターや教育相談窓口が相談先になります。お住まいの自治体の窓口は自治体から相談先を探すで確認できます。
どちらを選ぶか迷ったときの目安
「学校まで来られるか」がまず一つの分かれ目になります。
- 学校の門までは来られる、教室にだけ入りづらい → まずは校内教育支援センターの利用を担任に相談
- 学校に行くこと自体が難しい → 学校の外にある教育支援センター(適応指導教室)が候補になります。教育支援センター(適応指導教室)とは?で詳しく解説しています
- どちらか判断がつかない → まずはスクールカウンセラーや担任に相談し、本人の状態に応じて提案してもらう方法もあります
両方を併用する(体調のいい日は校内、難しい日は自治体の施設を利用するなど)ケースもあります。
よくある質問
Q. 校内教育支援センターはどこの学校にもありますか?
A. まだすべての学校にあるわけではありません。国は設置を促進していますが、整備状況は自治体・学校によって差があります。在籍校に直接確認するのが確実です。
Q. 利用にお金はかかりますか?
A. 在籍校の中の仕組みなので、費用はかかりません。
Q. ずっと別室で過ごすことになりますか?
A. 目的は「教室に戻すこと」だけではなく、本人が安心して学べる状態をつくることです。教室復帰を急がず、本人のペースに合わせて利用できるかを学校と相談してください。